良いことばかりではなく問題も有ります

今までの内容を読むと当社の実習生たちは、とても優秀で何の問題もないように思われるかもしれませんので、今回は現在進行形の問題について書いてみます。

当社では現在7人の実習生を預かっています。第五期生たちの内、一人の仕事に問題が有り、三期生のドンに通訳をしてもらって指導しているようです。

ドンの話によると彼は同じ間違いを何度も繰り返してしまうようで、実際に作業を教えている現場の子が、ドンに通訳を頼んでいるみたいでした。現場の子も彼が何度も繰り返し同じ間違いをするのでだんだん感情的になってきたのだと思います。

通訳をしているだけのドンですが、だんだん自分が怒られているような感覚なってしまい、”以前みんな中国人が好きです。今みんな中国人が嫌いです”という感覚にまでなっていることは、それほど彼を精神的に追い詰めてしまっているということです。現場の子とドンとはとても仲がよく彼は良くドンたちの世話をしてくれています。このように良好な関係であっても、ドンが今回のような感覚に陥るのは、一つには彼の話の仕方に問題があるのだと思いました。

メッセージの内容から深刻だと感じたので、翌日の夕方技術指導員の担当次長にきてもらい、ドンからのメッセージの内容を説明し、本社の技術指導員の次長と三人で今後の指導方法などの話し合いをしました。ドンには担当次長と私からフォローし、問題の子には上海の総経理が来週来日しますので、その時に通訳をしてもらいながら私が話をすることにしました。そして、現場の子には話し方に気をつけるよう注意してもらうことにしました。話し合いをした翌日、担当次長から話し方の注意した報告と五期生の日本語レベルを上げてほしいとの依頼がありましたので、西九条の二人について毎日定時後に日本語学習をすることにしました。このように、すぐに対策をすることはとても重要だと思います。 ただ何となくですが、私には彼が同じ間違いをするのは他の理由があるように思えてなりません。

私の考えでは、実習生を採用したら、彼らについての問題は私たち企業の責任だと思っています。ハローワークへ募集し、採用した人が仕事ができないからといって、ハローワークに”何とかしてくれ”と文句を言う企業は無いでしょう?実習生を採用したのは私たち企業です。彼らを指導する責任と三年後無事に帰国させる責任が私たち企業にはあるわけですね。

また、このような問題を乗り越えていってこそ、彼らに部下ができた時、良い指導の出来る次世代のスタッフを育てていくことが出来るのだと思います。そのためにも今後もきっと様々な問題が起こるでしょうが、起こった個々の問題に真摯に取り組み解決していかなければならないと思います。